フィリピンに来て7か月が経過。
この地にもだいぶ慣れた気がする。
ましてや僕の住んでいるのはフィリピンでも大都市の「マカティ」である。
よほどのことがない限り、安全な地区と考えて良い。
女性が夜間一人で歩いていても、大丈夫。
大きなショッピングモールもあり、日本食を食べさせてくれるお店もたくさんある。
日本人が生活していくのに特に困ったことはない。
そんなところだから7か月もここにいて、慣れすぎてしまったのかもしれない。
ここにきてまさかの「大下痢」である。
先々週の日曜日。
その日は久しぶりの休日出勤。
しかし出勤したものの朝からどうもお腹の調子が良くない。
前週から少し風邪気味であったから、お腹の風邪かな?くらいにしか思っていなかった。
しかし、そんな気持ちも吹っ飛ぶほどの腹痛と下痢が襲ってきた。
トイレに駆け込みズボンを下げて尻を出すか出さないかで、尻から「ダダーッ」と凄い下痢である。
そのうち吐き気も出てきた。
一日何回もトイレに行く・・というような状況ではない。
トイレに座っていないと、危なくてしょうがない状況。
トイレに座っていると吐き気を覚え、便器に顔を入れていると尻から下痢・・という様子。
こうなると仕事どころではない。
帰宅してベッドに横になったが容赦なく便意と吐き気が襲ってくる。
その日仕事を終えた後輩が17:00に電話をくれた時、脱水症状の状態であった。
彼は僕をマカティの緊急病院へ連れて行った。
点滴を打って、抗生剤を処方され、その日は便意による眠れない夜を過ごした。
翌日マカティの「日本人会病院」へ行き、症状を話し血液検査と検便を行い、そのまま長時間の点滴による水分補給。途中で先生が話してくれた病名は「アメーバー赤痢」
専用の治療を行わなければ、一般の抗生剤では治癒しないとのこと。
なぜ自分がそのアメーバー赤痢に感染したのかはわからない。
しかし、下痢と吐き気の原因が分かっただけでも良かった。
この日から薬による治療が始まる。処方してもらった2つの薬を朝・昼・晩と飲み続けた。
飲み始めた翌日には吐き気がなくなってきた。その翌日頃から、便意の回数が少なくなってきた。
4日目にはウンチが何となく形になってきた。水が尻から出ことはなくなった。
結局飲み始めて7日目の今日やっと通常のコメを食べることができた。
本当に幸せである。
先生からは多少良くなっても10日間は薬を飲み続けなさいと言われた。
後3日間である。
そうすれば体の中から完全に原虫がいなくなるのだろう。
この罹患中に食べたのは「バナナ」「ヨーグルト」である。
それ以外の食事はなかなかとる気がしなかった。そして久しぶりに食べた普通の食事。普通の食事をとれるという事がどれほど幸せなことか。
インターネット等で調べると汚染された水や食事からアメーバー原虫が体内に入り発病するとのこと。
男性の同性愛者にも患者は多いのだという。少なくとも僕はそんなことはないのでやはりどこかの経路から体内にアメーバー原虫を取り込んでしまったことになる。
本当に怖い。
普通のことしかしてないのである。それでもどこからか侵入してきたのである。
生水など飲まないのは当然だが、手洗いの徹底と手指の消毒、少なくともその2つをしっかりと行ったうえで食事をとる。それだけは徹底したいと思う。
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